副教科は塾で教えてもらえない?体育・音楽・美術・技術家庭の重要性とは
国語、数学などの主要教科と同じように、副教科は塾で教えてもらえないのでしょうか?副教科の点数を稼ぐことは主要教科と同じくらい重要ですが、勉強法が確立していないと点数を取りづらく感じます。この記事では、副教科の重要さや勉強法について解説しているため参考にしてみてください。
学習塾で副教科は教えてもらえない?
副教科は、学習塾ではあつかわない傾向があります。学習塾においては、入学試験で実施される5教科に絞った学習が行われる場合がほとんどです。堺市東区の萩原天神教室のように、副教科のテスト対策を行っている塾もありますが、副教科を扱うのはごく一部です。
なぜ学習塾で副教科を扱わないのでしょうか。理由のひとつは、入学試験であつかわないことが原因だと思われます。さらに、副教科は主要教科に匹敵するほど重要な教科であることが認知されていないことが原因であると思われます。くわしく確認していきましょう。
主要教科と同じくらい副教科も重要
受験において主要教科は重要ですが、副教科も同じくらい重要です。2021年に「学習指導要領」が改訂され、中学生の内申点の評価基準が変更されました。この変更で、主要教科と副教科が同等の評価を受けることになったため、副教科に力を入れることが求められるようになりました。
具体的には、主要教科と副教科をあわせた9教科の成績も高校入試では評価対象とされます。9教科ごとに5段階評価をつけ、合算するという評価手法をとるため、主要教科と副教科のウェイトは同等となりました。
もう1つポイントとして、内申点の評価に判断力や積極性の項目が追加されました。結果だけではなくプロセスも評価対象になったことを意味します。副教科の内申点は「課題に対しどのような判断・表現を行い、クリアを目指したか」「クリアするために積極的に努力したか」が問われることになるのです。
さらに、主要教科と副教科で内申点の評価に差がなくなったため、主要教科においても積極的に学ぶ姿勢が重要です。ここで、神奈川県立高校の例を挙げてみましょう。中学1年生と2年生時の9教科および、3年生時の9教科を倍にした点数が内申点とされます。主要教科である数学の4と家庭科の4が同じ評価となるため、副教科も力を入れねばなりません。
東京都立高校では、中学3年生時の主要教科の点数はそのまま、副教科の点数は倍に計算されます。なんと、主要教科よりも副教科の点数が重要視されているのです。副教科をおろそかにしないどころか、副教科に重点的に取り組むことが内申点を上げる近道といえるのです。主要教科のみ力を入れると、副教科での内申点を逃すことになるため、高い内申点が見込めないのです。
副教科の勉強方法
副教科の内申点で高得点を取るには、とにかくテストと実技をがんばりましょう。テストと実技の取り組み方を解説します。
テスト対策
副教科のテストは、主要教科よりも対処しやすいといえます。副教科は授業のコマ数が少ないため覚える範囲が狭く、暗記量が少ないためです。授業で使用したプリントなどは、重要な要素が詰め込まれていることが多く、テストに出される可能性が高い重要な対策資料です。
授業で受け取ったプリントはテスト勉強のために、大切に取っておきましょう。しかし、高得点を獲得するにはプリントだけでは心もとないです。幸い、主要科目に比べ覚える範囲は少ないので、それほど苦労しないはずです。教科書の重要語句をひととおり頭に入れられるように暗記に励みましょう。
また、テストの点数も大事ですが、内申点を考慮し、積極的な態度を見せることも忘れてはなりません。授業態度は当然として、適宜質問するなど、先生へのアピールを心がけましょう。
実技対策
実技で忘れてはならないのは、結果のみを評価されるのではなく、プロセスも評価されるということです。どれほどよい作品を作ったとしても、提出が遅れた場合や、素晴らしい運動能力を発揮したとしても授業態度が悪い場合は、内申で高得点を取ることはできません。副教科の実技は、生徒の技能に大きく影響するため、テストと比べて高得点が取りにくいです。
とくに体育は、体の大きさや運動能力などが影響し、努力ではカバーすることがほぼ不可能な場合もあります。では、実技で高得点を取ることは不可能なのか。いえ、答えはノーです。実技で内申点を上げるためのポイントは、積極的な態度で授業に臨むこと、提出期限を守ることです。学習指導要領の改訂により、授業への積極的な態度が重要視されるようになりました。
体育が苦手でも、積極的にボールを追いかける、競争で最後まで諦めないことはできるでしょう。また、美術で作品を提出期限までに完成させることはできるはずです。積極的な姿勢をアピールすることで、実技の結果は振るわなくとも、内申点は加点されるのです。実技が苦手な生徒でも、高い内申点を獲得することは決して不可能ではありません。
まとめ
副教科は塾で教えてもらえないため、点数を取りづらく感じる生徒は多いです。しかし、副教科は主要教科と同等以上に評価される、合格の近道といえる位置づけの重要な教科です。また、学生指導要領の改訂により、結果だけではなく積極的な姿勢のアピールは重要とされるようになりました。高い内申点を取るために、副教科のテスト勉強と実技の取り組み方を理解し、合格を勝ち取りましょう。